風呂なしアパートで、銭湯に行かず風呂を済ませる方法

芸術家(小説家)たるものの住居に、風呂なんぞ不要である。風呂付きの住居に住む芸術家なんぞ、真の芸術家ではない。そんな奴がつくる芸術なんぞゴミである。なぜなら、ソイツには家に風呂があるだけの金があるからである。

風呂があるだけの金があるということは、そのぶんバイトを多くしているということである。つまりソイツは、芸術が対抗すべき市場原理に、それだけ多くの媚びを売っているということである。

そう……風呂代のために魂を切り売りするゴミ芸術家たちよ、今すぐ風呂なし物件に移り住み、それで浮いた現金を、この天才芸術家のUFJ口座に振り込み給え。されば、君たちの魂は清められ、この天才の境地をほんのちょっと覗くことが可能になるだろう――

……という、神をも恐れぬとてつもない偏見を内に秘めていた当時(二十代半ば)のぼくは、ともあれその通り風呂なしアパートで、しかしながら、超ろくでもない小説ばかり書いておりました……(今も?)

銭湯には行かず、風呂付きアパートに住む友人の近くに住む

まあそれで、銭湯には当時週にどのくらい通っていたかというと、週0回です。はい、一回400円(当時)もする銭湯にいく金なんかあったら、最初から風呂付きの物件を借ります。銭湯に通う金もないから、風呂なし物件に住んでいたのです。

じゃあ、どうしていたかというと、友人のアパートでシャワーを借りていました。といっても、1回100円払っていました。100円も払えないときは、タバコ3本とか、実家から送ってもらった食料(缶詰とか)を見繕ってもっていったり……(苦笑)

そう、図々しくもそのために、風呂付きアパートに住む友人たちの近くに、あえて住んでいたのです。。。

 

シャワーを借りるのは週1に留め、掃除もしてあげる

とはいえ、たとえ週3日でも、定期的にぼくがシャワーを借りにくることは、友人にとってストレスになります。100円とか、タバコ3本とか、缶詰とか……そんなものをもらうより、ぼくに来てもらわないほうがいいに決まっています。

だからぼくは、3,4人の友人たちのアパートを、それぞれ週1かそれ以上空けるようにしながら、掛け持ちで回っていました。最低でも5日以上空けることで、友人たちのストレスを最小限にしようと思ったのです。

それにプラス、風呂掃除はもちろん、やってほしそうなことを察知したときは、キッチン周りや部屋の掃除も自ら買ってでました。そう、ぼくが来ることで部屋が少し綺麗になると思えば、そのぶん友人たちのストレスも緩和されるというわけです。

 

体はウェットティッシュで、髪はシンクで洗う

ただし、当然ですが、自分の部屋ではないので、自分の好きな時間にシャワーを使うことはできません。しかも、いちいち外に出なければならないので、天気が悪い日などはかなり面倒です。そのため、お笑い芸人の春日のように、ウェットティッシュ(もしくはただの濡れタオル)みたいなもので体を拭いたり、髪だけをシンクの中で洗ったりもしました。

前にテレビで、漫読家(漫画を読み聞かせる商売)の東方力丸さんという人が、シンクの中に体ごと入って、風呂代わりにしていたのを見たことがありますが、ぼくが当時住んでいたアパートのシンクは、縦横ともに幅が20センチくらいしかなかったので、同じようにはできませんでした。

というか、力丸さんが当時住んでいた東京の下北沢で、あのサイズのシンク(といってもごく普通のサイズ)ということは、最低でも家賃は3万5千円以上するはずです。下手すると、4万円台かもしれません。はい、ぼくも当時下北沢に住んでいたので、相場はだいたいわかります。

 

週4日以上銭湯に通うなら、風呂付きアパートを借りるべき?

いやいや、シンクで体洗うつもりなんかねーし、春日みたいな真似もしたくねーし、シャワーかしてくれる友達もいねーし、俺は普通に銭湯にいくよ!という方も、もちろんいらっしゃるでしょう……でも、銭湯に通う日数によっては、むしろ風呂付きアパートを借りるより損をするので注意が必要です。

現在、東京の銭湯の値段は460円らしいですが、仮に、週3日銭湯にいくとすれば、460×12=5,520円なので、風呂付きのアパートを借りるより負担は抑えられます。そう、5千円程度を上乗せしたからといって、都内(都心部)で風呂付きのアパートを借りるのはほぼ無理です。

でも、毎日銭湯に通うとすれば、13,800円なので、風呂付きのアパートを借りてしまったほうがいいでしょう。週5日だと9,200円なので微妙なところですが……少なくともそれ以下の回数しか銭湯に通わないのであれば、おとなしく風呂なし物件に住んだほうがいいと、ぼくは思います。

 

2年毎の更新手数料も考慮すべし

また、家賃が安いほど、2年毎の更新手数料も安く済ませることができます。東京の更新手数料はバカ高いので、これも併せて考慮しなければなりません。

たとえば、家賃3万5千円の風呂なし物件と、家賃5万5千円の風呂付き物件とでは、2年毎の更新手数料(当月の家賃とは別に2年毎に支払うお金)に、7万円以上も差がついてしまうこともあります。

なぜかというと、更新手数料というのは、「家賃の〇ヵ月分」というふうに通常計算されるのですが、家賃が安い古い物件のほうが、更新料が「1カ月分」で済む場合が多いからです。もちろん、その物件によりけりなので、一概には言い切れませんが、逆に風呂付きの家賃が高いほうは、更新料が「1.5カ月分」とか「2か月分」となってしまう場合が多いということです。

もっといえば、更新手数料というのは、家賃の1カ月分とか2カ月分の他に、火災保険料の更新料(2万位)と、更新事務手数料(1万5千円位)というのが別途かかってきます。で、そのうちの更新事務手数料(1万5千円位)が、風呂なし物件だと免除というか……「あ~いいよいいよ、その分はオマケしてあげるから♪」となる場合があります(笑)

 

まとめ~ぜひとも楽しい風呂なしライフを!

もちろん、風呂なし物件を検討しているとはいえ、目指す生活スタイルは人それぞれなので、ぼくの経験がどれだけ参考になるかはわかりませんが、何事も総合的に考えたうえ、後悔のない物件選びをして頂ければと思います。

また、風呂なし物件というと、どうしてもマイナスイメージがありますが、古くて味のある内装は、心を落ち着かせてくれる良さもあります。上手くレトロに飾れば、むしろすごくお洒落にもなります。ぜひ、楽しい風呂なしライフを送ってください。

 文中に記載した、家賃、更新手数料、火災保険料を含むすべての金額は、東京都杉並区および世田谷区近郊の賃貸物件で、ぼくが実際に支払った金額の相場です。物件や時間の経過等によって、金額はもとより、条件そのものが変動していることも考えられますので、契約等の際はご自身でしっかりご確認ください。

 

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